「よい商品」とよい「ストーリー」があれば、人は集まる

わかりやすく言えば「よい商品」とよい「ストーリー」があれば、人は集まる 


 −−そのコンセプト、つまりイベント企画の部分について教えて下さい。  

イベント企画に関して言えば、 商品は何か 誰と話したいか どんなストーリーにしたいか など、いわゆる5W1H (When Where Who What Why How)を考えます。 そして、手法はパーティ形式だったので、それにあった場所を考えました。


 集客のタッチポイントもきちんと考える必要があります。私たちはPeatixの集客メニューを利用したので新規の方へ直接届けることができました。 そしてイベントの「メッセージ」も重要です。


Moneytreeが何をどんな目的でやっているのかという「メッセージ」です。今回はMoneytreeの世界観を味わえるコーナーも会場内に用意しました。私たちの世界観とは、つまり”クリエイティビティ”で会場で体感できるようにしました。  


運営は、基本的にスタッフ3名程度でやり、外部のPR会社などには、一切依頼していません。 イベントはコンシューマーブランドとは相性がよく、顧客エンゲージメントを構築する手法として使われると思います。私の前職のライフスタイル系の会社もイベントの使い方はとても上手でした。彼らは本当に面白い企画を考えます。この企画力がとても重要です。 



 −−それは、自分たちのターゲットをまず想定して、その方々が面白いと思う企画ということですか?  

はい、わかりやすく言えば「よい商品」とよい「ストーリー」があれば、人は集まると思います。 ターゲットから商品が生まれるので、ターゲットは商品開発の段階からおおよそ決まっていると思います。そして、イベントの「ストーリー」も彼らに向けて考えます。 Moneytree はそこまで厳密にやっていませんが、イベントを企画するプロセスは似ていると思います。 



 どうすれば興味を持ってもらえるか考える事が「企画力」 



 −−もう少しその「ストーリー」の組み立て方の部分を詳しく話していただけますか?


 Apple Storeでも継続してイベントをしていますが、Appleでは商品のプロモーションは禁止されています。ですので、イベントのテーマは、自ずと、Mac ユーザーにとってどんな「ベネフィット」を提示できるかというポイントから考えます。今年の1月は「iPhone、iPad、Mac で完結させる、これからの確定申告」でした。 「Moneytreeとは何か?」という話ではなく「確定申告」であれば、そこに関心ある人が集まってくれます。 


みんなが「今」何を求めているか「ストーリー」を考えて、ユーザーにとっての「ベネフィット」から企画を考えました。どうすれば興味を持ってもらえるか考える事が「企画力」だと感じます。 


最近は、ビックデータが話題になりますが、ビックデータにはアイデアはありません。メッセージを完成させてから、次にマーケティングオートメーションの話をすべきだと思います。


私はマーケティングはアートとサイエンスだと考えています。メッセージなしにビックデータだけをみても何も得られません。 そしてイベントこそが、本来的なマーケティングの姿だと感じています。

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